念願の東莱ハルメパジョン チャルモゴッスムニダ!
2016年の釜山旅行からずっと食べたいと願っていたパジョンを注文する。小で22000ウォンとはいい値段だ。どんな美味なのか期待。
パンチャン(お通し)が来る。金色の取り皿がゴージャス、有名店の貫禄を感じさせる。キムチなどをつまみながらパジョンを待つ。
そうこうしているうちにパジョンが来た。小なのにわりと大きい。これだから韓国料理は一日の最初の食事にしないといけないのだ。
外はフワフワ、中がトロトロで焼き加減が絶妙だ。これを食べそこなうなんて、ユウさんは運がなさすぎる。しかし、このパジョンは数人で分けて食べるのが、おそらく普通だろう。ひとりで食べるには大容量だった。
「チャル モゴッスムニダ」(ごちそうさまでした)と言って店を出る。ホテルに戻ったらユウさんは帰っているだろうか? とにかく駅に向かおう。
ついに東莱ハルメパジョンに入店
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店に着いたのは2時30分ぐらいだった。伝統を感じさせる豪華な店だ。
「アニョハセヨ~」と店に入り、いつものように店員さんに「ハンミョン」(1名)と言う。ひとりの客は私だけだった。
メニューはどの言語にするか聞かれた。「チャイニーズ? ジャパニーズ?」と言われたような気がする。コースメニューもあったが、ここは当然パジョンだ。サイズは一番小さい「小」に決めた。
東莱ハルメパジョンへの道のり
こんな.変な場所じゃ、前回の旅行のときにわからなかったわけだ。「カムサハムニダ!」と言うと、男性はニコリと笑って今来た道を戻っていった。韓国旅行ではこうした現地人との交流がいい思い出になる。日韓関係が悪くなっても、国民同士はうまくやっていけるのだ。
念願の東莱ハルメパジョンに到着したというのに、ユウさんが来れなかったのは残念だ。私は扉を開けて店に入っていった。
東莱ハルメパジョンはどこだ?
梵魚寺から梵魚寺駅行きのバス乗り場がわからず、ランニングで梵魚寺駅に戻った。
電車で東莱駅に来たのはいいが、問題はここからだ。前回の釜山旅行でも東莱ハルメパジョンを探しに来て、メガマート近くのセブンイレブンまでは来たものの、その先がわからない。
この地図ではセブンイレブンまで来ればすぐ近くのように書いてある。何度もウロウロした挙句、飲食店の呼び込みをしていた黒い服の太った男性に「チョギヨ、トンネハルメパジョン オディエヨ?」と地図を見せた。男性は「ヨギ?」(ここ?)と地図を眺め、持っていたスマホで検索した。
男性に案内されて、人の少ない裏道に入る。オイオイ、仲間が待ち構えてて取り囲まれたりしないだろうな? 合気道やってるから、おかしなことあってもなんとかなるだろうと、薄暗い裏道をついていった。
金井山城のロープウェイをあきらめる
案内所に着くと男性の職員さんが金井山城の地図を広げて、「ロープウェイは南門の近くで、さっきの道を行けば着けます」と日本語で教えてくれた。「南門までどれくらいかかりますか?」と聞くと、「2時間くらいかかりますね」と言われる。もうすぐ12時になろうとしている頃だった。
2時間もかかったら、東莱ハルメパジョンに行く時間が遅くなってしまう。ロープウェイはあきらめて、ポモサに引き返そう。そのことをユウさんに伝えようと、また北門に戻って山を下りることにした。
しかし、ポモサまで戻ったのに、ユウさんに出会わなかった。どこ行ったんだ、ユウさん?
釜山・金井山城 道を聞くときに「シルレハムニダ」と言ってはいけない理由
ロープウェイ乗り場がわからず、隣で案内板を見ている地元の人らしき男性に聞くことにした。そこで、韓国語の先生から聞いたことを思い出す。
道を聞くときは「チョギヨ」
「人に道を聞くときは、シルレハムニダと言わないほうがいいです」
「なんでですか?」
「シルレハムニダと声をかけて来る人は、宗教とか勧誘をしてくる人が多いです。シルレハムニダと言われたら、私なら”急いでますから”とか言って逃げますね。だから、道を聞くときはチョギヨと言うほうがいいです」
大阪に行ったことありますか?
「チョギヨ、ロープウェイ オディエヨ?」(すみません、ロープウェイはどこですか)と聞くと、男性は案内所があるからそこに行きましょうと言う。
「オディソ ワショッソヨ? オオサカ?」(どこから来たの、大阪?)
「クジュエソ ワッスムニダ」(九州から来ました)
「オオサカエ カボンチョギ イッスムニカ?」(大阪に行ったことありますか)
「ネ、ツルハシ チョアヨ」(はい、鶴橋はいいですね)
男性は日本に旅行して大阪に行ったらしい。韓国人と話すと、大阪がたびたび話題になる。済州島に行ったときも、道を聞くのに入ったお店の人が「日本に住んでたとき、大阪にいました」と言っていた。こんなとき、鶴橋のコリアタウンをチェックしておいてよかったと思う。話しているうちに案内所に着いた。
金井山城の北門に着いたけど
ユウさんの突然の思い付きで登山道を歩くはめになるが、そのユウさんのペースが遅い。
「やっぱりやめましょうか。電車で東莱に行ってロープウェイで登りましょうよ」
「赤井さんは先に行ってください。私は後から行きますから」
傾斜のきつい山道を登り、私は北門に着く。途中まで後方に見えていたユウさんの姿は見えない。
案内図を見て、ロープウェイの乗り場を探す。ん、どこから乗ればいいの?